いやー暑いっすね〜。
もう暑すぎたんで、髪切りたくて切りたくて。
でもいつも行ってる床屋忙しくて行けないし。。。

でも実は仕事場の所内に理容室ちゅうのがあるんです。
いままで行った事はなかったんですけど、噂には聞いてたんです。
はい。
なんで、今日お昼休みに床屋に行ったんです。噂のとこ。。。

なんせ初めて行ったんですが、場所が分からない。
ここかなーと思ったんですけど、
おばちゃんがくつろいでて休憩室にしか見えない。
でも周辺色々探しても、その休憩室みたいのしかないので
おそるおそるドアを開けたんです。

『ごめんください〜い』

おばちゃん二人がリクライニングシートの上でネッ転がってる。
一人はネッ転がりながら携帯メール、もう一人はテレビでチャングムを
見てる。かなり暇そうだ。

チャングム見てたおばちゃんはあわてて、リクライニングポジションから
普通のポジションに椅子をウィ〜んと戻して、出迎えてくれる

『いらっしゃいませ〜』

出迎えてくれたおばちゃんの髪型はいにしえのテクノカット。
最近ではなかなか見ない髪型である。もう一人のおばちゃんは
隣の椅子でまだメールを打ち続けている。

『どうぞどうぞ座って下さい〜』
『よろしいですか?』
『眼鏡はこちらに』
『あ、はいはい』

先ほどおばちゃんがネッ転がってた温もりを感じつつも
椅子に座る。

『どういたしましょうか?』
『暑くて鬱陶しいんで短めにしてもらえます?』
『どのぐらいきりますか?』
『まぁ適当に短く、前髪がかからんぐらいで』
『バリカンは?』
『あー使ってもらってかまわないですよ〜』
『あらそう?よかった〜助かるわ〜』

おばちゃんバリカンをどっかからもってくる。
もう一人のおばちゃんは私の存在を無視しながら、隣の椅子で相変わらずメール。たぶん休憩しに遊びに来ているおばちゃんだろう。

バリカンのおばちゃんは非常にぎこちない手つきで私の後ろ髪を刈り始める。
うーむなんだか嫌な予感。
うぃーん。うぃーん。ジョリジョリ
うぃーん。うぃーん。ジョリジョリ
うぃーん。うぃーん。ジョリジョリ
うぃーん。うぃーん。ジョリジョリ
なんかすごい勢いで刈られていく。

『じゃ、刃をかえなきゃね』

私に同意を求めてるのだろうか?

うぃーん。うぃーん。ジョリジョリ
うぃーん。うぃーん。ジョリジョリ
うぃーん。うぃーん。ジョリジョリ

『つぎは3番刃で』

えっ?まだ刈るの?

うぃーん。うぃーん。ジョリジョリ(以下略)

『じゃ最後の刃ね』

げ〜!まだあるんか。ちょっと不安。
うぃーん。うぃーん。ジョリジョリ(以下略)

バリカンが終わると、今度はハサミでジョギジョギきりはじめる。
大丈夫かいな。それもスゴい勢いで。
隣のおばさんは相変わらずメール。

切ってるおばちゃんは、どんどん無口になって、バンバン切ってる。
でも眼鏡がないので、どうなってるかよくわからない。大丈夫か?
チャングムがあいかわらずテレビで流れてるんだけど、
おばちゃんの集中力が切れるのか?突然チャングムを消して
クラシック音楽をコンポから流し始める。
それに拍車がかかって、さらにバンバン切ってる。

最後の方になって、おばちゃんは自分を納得させるように
『うん、こっちの方が絶対ステキ。うん。絶対そう』
その自分で納得なんだか怖いんですけど〜
『このあたまのラインがはっきりしてね。うん』

あたまのらいん?
いま
頭のラインって言いました?

おばちゃん、どんだけきっとるねん。
すごい不安。早く眼鏡かけたい。ぼっやっと鏡で見えるんだけど、なんだかエラい事になってるような気がする。

突然、隣のおばちゃんがムクっと起きあがって、どっかへ立ち去る。
やっと休み時間もおわりか?いったいどんな仕事してるんだろうか、このおばちゃん。

『いやーステキ。こっちのほうがいいわよ〜』
いいから早く眼鏡かけたい。
『あと、ココもう少しね』
まだ切るんかい!
ジョキジョキジョキジョキ

『うん。いい』
どうやら納得したようだ。
ボンヤリ見えるんだけど、なんかおばちゃんのテクノカット並みの短さになってるような。。。

『では、おねがいしまーす』
すると、メールおばさんが突如後ろから現れ、
シャンプータイムに。。。

げーっ。このおばちゃんらコンビやったんかぁ!!!
おそるべし、コンビ。というか俺客やぞ客。
ずーっとメールしてたぞ。

ほんでもって、髪を洗ってくれるんだけど、
まだ最終型がわからない。
『あとでセットしてから、またあわすから』とテクノカットおばちゃん。
これ以上どこを切るんじゃ。もうだいぶ頭軽くなったんですけど〜。

『私たち、もうここで33年やってるんですよ〜。生まれてました?』
うーむ辛うじて生まれてる。というか33年の技術のみじんのかけらもない。

ジョギジョギ(最後)。
『は〜い。お疲れさまでした〜』
どれどれ?(眼鏡をかける)

『おーーーーーーーっっ』
『よーさん切りましたねー』
『いやーすごいステキ。ぜったいこっちの方がいいから』
だからその力説、すごくむなしくなるんですけど。

それにしてもスゴい。こんな短くなったの人生初めてかも。。。

『じゃ2000円になります』
うーん安いような。高いような。
『このノートにも記名して下さいね♪』
どうも客で来た人のログのようだ。
最後に書いた人は、7月24日。
『今日何日でしたっけ?』
『30日です』
『。。。。。。。。。』


どうりで暇な訳だ。
うーむ納得。
『またのお越しをお待ちしております』
『これだと次回まで当分大丈夫だと思います』
てな感じで店を去る。


で、
ちなみに周りの人の反応は。。。
『夏らしいんじゃないんですか?』
『大島くんきったね〜』
『あっこ行ったんですか?』
といった感じで
『ステキ』っていってたのは、切ってくれたおばちゃんだけでした。

↓↓↓↓↓みなさんどう思いますか?コレ↓↓↓↓↓
090730_233256090730_233349