また、例の逓倍器ネタ。
仏ABmm社のGoyちゃんのミリ波ネットワークアナライザー(MVNA)では、ミリ波の検出側になるHarmonic Mixer(HM)部は通常ショットキーダイオードが使われているのだけど、逓倍器で140-220 GHzを発振する時の検出部を(新学術領域が走っていた時に購入した)サブハーモニックミキサーで代用した時と性能を比べてみた。
セットアップは思いの他簡単で、MVNAのHMはサブハーモニックミキサーのLOへ、IFは直接MVNA本体のIFポートに突っ込む。サブハーモニックミキサーのLOの適正入力パワーがあるので、減衰器を用いてある程度HMのパワーを調整する必要はあるが、サブハーモニックミキサーは正常に動作した。
結果的に、サブハーモニックミキサー(SHM)はGoyちゃん換算法でダイナミックレンジ120dBまでいった。
このダイナミックレンジの値がどこまで本当かはおいといて、とりあえず、通常のショットキーを使ったときとサブハーモニックミキサーを使った時と比べて約20dBほど感度がアップしたようだ。これなら有機でも信号出るかも。
ちょっとノイジーなのはホーン使ったせいかな?でも、140-220 GHzまでとてもフラットなのはいい感じである。本来は違う目的でこのサブハーモニックミキサーを購入していたのだが、MVNAを使った測定でも有効活用できる事がわかった。
高周波ESRの感度向上計画の第一段階はひとまず突破。