いつかその日は来ると思っていたが、とうとうやってきた。

愛用している古いXバンドESR装置(JEOLのREシリーズ)の調子が悪い。
写真 2016-07-12 18 03 12
装置のコンソールに付属している「磁場の制御も兼ねているレコーダー」(上記写真)に不具合が出てしまった。
いつかは壊れると思ったけど、ついに来た。
普段はレコーダーとしては使わないのだが、ペンの部分が下がったままで動かないために、磁場の制御をつかさどるバーが引っかかってスタックするのだ。
つまり、磁場がまともに挿印できないので、ESRが測れない。

「REシリーズは納入から20年以上経過しておりサポートは終了していますよ〜」と最近案内が来たばっかりである。
しつこいけど、もう一度言おう。いつかは壊れるとは思っていたが、本当に痛い。

さて早速、不具合の原因を探るために、まずレコーダーを分解をしてみる。
写真 2016-07-12 18 00 07
1991年製で四半世紀も経っている。さすがに古いな。
おまけにJEOLが作っていたと思っていたけど、中身は理化電機工業製のようだ。

バーを動かすステップモーターには不具合はなさそうだが、どうもペンを上下させる機構がバカになっているようだ(ペンを上下させるスイッチに全く反応していない)。
症状的には、磁場挿印が終わって磁場(バー)が戻る時、ペンが下がっている状態だとバーが引っかり、ペンが上がっていると引っかからないようだ。磁場が戻る時は当然ペンが上がるような仕組みになっているのだが、ペンを上下させる機構が壊れていて、ペンが下がった状態のままバーが戻るので、引っかかってしまうようだ。

最初に怪しいと思ったのは、ペンを上下させるアクチュエータ。
新電元メカトロニクスの回転ソレノイドが使われている。
でもレコーダーの電源を入れた瞬間に回転ソレノイドが動いているので、
とても、これが壊れているとは思えない。
その上流をたどってみると、リレーの回路があった(まぁ無関係かもしれないけど)。
写真 2016-07-12 17 59 19
Taiko製のリレーRABK-4P。見るからに古い。当然型番をググっても何も出ないし、そもそもタイコーはパナになったようだ。
なんか怪しそうなので、とりあえず動作確認してみると、4極中2箇所に接触不良が有り。
接点がグニャっと曲がってて、明らかに触っていない。
リレーの中を分解して、ちゃんと接点が接触するように修復してみた。

明日これでちゃんと動くか確認してみる。直るといいな。
(続く)