これはある夏の暑〜い日の出来事。うちの近所のブルジョワスーパーはクソ高いんだけど、レジで袋詰めをしてくれる。その袋詰めの時、購入したものにアイスがあったりすると、ドライアイスを入れるかどうか聞いてくるのだ。家が近いので普段はいらないというのだが、その日とても暑かったので、ドライアイスをお願いしたのだ。
さて、家に帰ってから困るのが、このドライアイスの処理。
排水口に捨てて水をかけて、テレサ・テンが出るんじゃないかと思うぐらいのスモークを立たせるのも良いのだが、ここは一つ『霧箱』を作ってみようと思ったのだ。
何故に『霧箱』かというと、先日幕張のAPPCに行った時にポスター会場で霧箱を展示していた人がいて、放射線がめっちゃ綺麗に見えていたのに感心したのだ。
で、2Lのペットボトルをカッターで適当に切り、箱っぽくして、中を黒い厚紙で囲ったのが、上の写真の初号器(ビールを片手に持ちながらやっていたので、白ヱビスが写ってしまっている)。アルコールを染み込ませるティッシュをくるくる巻きにし箱の端に取り付けたが、無水アルコールはお家になかったので、手を消毒するハンドサニタイザー(ジェルじゃないヤツ)で代用する。
もらったドライアイスをペットボトルと厚紙の間に仕込みさっそく試してみたけど、最初の1時間は全然ダメ。試行錯誤しながらドライアイスと厚紙の接触を改良し、ハンドサニタイザーのスプレーをガシガシ箱にかけて無理矢理飽和状態を作ってやったら、ようやく霧っぽいのが見えた。でも結局ドライアイスが溶けるまで放射線は見えなかった。うーむ。奥が深い。
まぁ、自作の実験装置を初めてテストをする時、いきなりシグナルの出にくい難しい試料でやるかというと、やっぱバリバリでる標準試料から始めるよな。ということで放射線を見るには、まず「線源」が必要という結論に至り、その日のうちにランタン用のマントルをポチッとしてしまった。
やっぱ、線源って一家に一ついるよね。
うんうん。
ということで、数日後Amazonからマントルが届く。


普段はたまにしかピコっとならない手持ちのエアカウンターで測ると、ピコピコピコっと大きく反応(こいつはガンマ線に反応するフォトダイオード)。
おーぉぉぉぉ!!素晴らしい!
安心のクォリティーとパフォーマンス!
さすがOKBさん御墨付きのキャプテンスタッグ♪
これで見えなかったら、自分の霧箱が悪いだろ。
といっても初号器は厚紙が湿気でぼろぼろにになったので、弐号器を作るために100円ショップへ。

ということで、初号器の反省をもとに作ったのがこの弐号器。自分が思い描いていた最終型からちと遠いけど、まぁこんな感じになりました。ティッシュもめんどくさいから、すきま封じ用のスポンジテープを利用。
しかしながら、この時も同じくブルジョワスーパーでアイスを買ったけど、今度はドライアイスの量がイマイチ。うーむ。まぁ、とりあえずやってみるか。
で、10分ぐらいで霧が見え始めたので、キャプテンスタッグを近付けると。。。
ひゅーん。
ひゅひゅーん。
ひゅーん。
とα線の飛跡が見え始めたぁ〜。わ〜い♪
だけど、映像を撮るためにもっと綺麗に見えないかと、霧箱をイジリ始めるとさっぱり見えなくなり、終了となった。おそらく、もともと量が少なかったドライアイスが小さくなって、霧箱をちゃんと冷やせなくなったようだ。
ということで、一瞬だけ楽しかったけど、まだまだ改良が必要である事がわかった。
つづく
(といいながらも本当につづくの・・・?これ)
無水アルコールはありませんが、うちには「消毒用」スピリタスがあります。
どうですか1本常備してみては?