jigyoいま私がおこなってる研究は科学研究費補助金(カケンヒ)のおかげで成り立っております。国民の皆様のおかげです。それは充分に理解しております。特に若手向けのカケンヒ・若手研究(B)は2度いただいており、非常に感謝しております。初めてもらったカケンヒは当初期待した結果はでませんでしたが、そこで培った測定技術は4年後に花開き、現在のメインテーマになりました。成果は現在、国内の学会/国際会議で発表しております。2回目の若手(B)もおかげさまで成果があがりまして、現在論文にして投稿中であります。これらの成果のおかげで、ようやく任期制の助教職からパーマネントのポジションを得ることができました。
このカケンヒがなかったら、今の私はありません。おそらく前職の任期がきれてクビになってたことでしょう。なのに「仕分け人」の皆様の結論は、その予算の1/2〜1/3の縮減ですか。。。おまけにコメントで若手研究者育成の予算自体「ポスドクの生活保護のようなシステムはやめるべ き。本人にとっても不幸。」ですか。。。こういうコメントを聞いて悲しくなります。少なくとも私のまわりにいるポスドクは、どんな悪条件の労働契約でも、みんな研究が好きで、研究職に残りたくて、情熱をもって日夜仕事をしてます。それを50分そこらの議論で、ポスドクを生活保護者扱いして、そして予算カットで切り捨てですか。他の様々な研究費助成、運営交付金等の予算一律カットは、必ず発言権・決定権のない若手研究者(ポスドク)にしわ寄せがいきます。国の最先端研究を下支えしているポスドクにです。ポスドクを支援/そしてそこから抜け出せるきっかけを作るの予算(若手研究者育成)が削られた今、若手の研究者は転職もしくは海外に流出することになり、日本の科学が衰退し始めるきっかけになると思うのは私だけなのでしょうか?

もちろん仕分け人のコメントには、的を外してるご意見もあれば、ごもっともな意見もあります。国が傾いている以上、縮減された予算で研究をやっていくのも当然です。決まった以上はこれでやるしかないんだけど、言わせっぱなしじゃまずいんじゃないかなぁ。科学者/研究者/学会からも声明を出すべきだとおもうのですが。。。新聞の一面広告とか。東北大の百周年事業は一銭も出してないけど、これなら出すよ。